健診を受ける方へ
脳ドックのご案内
脳ドックの目指すもの
脳卒中はがん、心疾患に次いで日本人の死亡原因の第3位になりますが、脳卒中で医療を受けている人は最も多い疾患です。人生の最終章を寝たきりで過ごしたり、障害をもった生活を強いられるなど、いったん発症すると厄介な病気です。また認知症になって自己の尊厳が失われるのも避けたいものです。
無症候の人を対象にMRI, MRAによる画像検査を中心として無症候あるいは未発症の脳および脳血管疾患あるいはその危険因子を発見し、脳卒中や認知症の発症を予防することを目的に、脳ドックは発展してきました。
本施設では日本脳ドック学会で作成した“脳ドックガイドライン2019”に準拠して脳ドックを行っております。
どのような脳疾患が見つかり、予防につながるか
- クモ膜下出血の原因となる脳動脈瘤
- 脳梗塞や小梗塞(ラクナ梗塞)
- 頸部動脈・脳主幹動脈硬化(動脈の狭窄性病変)
- 認知症
- 無症候性脳出血(脳微小出血)
- 脳腫瘍
どのような検査をするか
- 問診、既往歴、家族歴、生活歴、危険因子など
- 神経学的診察、頚部血管雑音、心雑音の聴診
- 身体測定;身長、体重、腹囲
- 血圧測定、心電図検査
- 一般末梢血検査(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数)
- 血液生化学的検査(総蛋白、アルブミン、血糖、HbA1c、総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、non-HDLコレステロール、中性脂肪、尿酸、尿素窒素、クレアチニン、e-GFR、フィブリノゲンなど)
- 胸部X線撮影
- 超電導MR機器によるMRI, MRA検査
- 頸動脈超音波検査
- 認知機能検査(iPAD版CADi2およびうつ状態、意欲低下の評価)
- 認知機能低下予測スコア
担当スタッフ
脳神経外科専門医、放射線診断専門医、診療放射線技師、臨床検査技師、保健師、看護師他
脳ドックを受ける際の注意事項
心臓ペースメーカー、体内に外科的クリップや金属の入っている方、刺青、アートメイクをなさっている方、閉所恐怖症の方などは検査が出来ない可能性がありますので、ご相談下さい。
実施曜日、人数
月、火、金曜日各2名
水曜日午後 簡易脳ドック1名
料金体系
- 脳ドック 料金(税込)55,000円
- 簡易脳ドック 料金(税込)38,500円
(一泊ドック、日帰り健診等のオプションとして、または単独で脳MRI,MRA,頸動脈超音波検査を行います) - 認知機能検査 脳ドック・簡易脳ドック料金に含まれる。
治療方針
脳ドックで異常が見つかった場合、当院ないし希望する病院の脳神経外科や神経内科等の専門医に紹介いたします。また、軽度異常の場合は脳ドックで経過観察を行う場合もあります。